FC2ブログ

工房瓦版

創作関係の趣味ブログ

佐村河内氏の著作権主張の可否について

佐村河内氏、著作権主張へ 代理人がJASRACに接触
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6110693

 この↑記事なのですが、個人的には、佐村河内氏に著作権がある可能性が高いと思います。
 ゴーストライターを使って作曲していた依頼主が、なぜ自分が作ったわけでもないのに著作権を持っていることになるのか。この点に大いに疑問を感じられることだろうと思いますので説明します。

 まず、この事件では大体3パターンの権利主張があり得ると考えます。

 1 作曲した新垣氏が著作者だが、著作権は佐村河内氏に譲渡されている。

 2 作曲したのは新垣氏だが、職務著作が成立するので、著作者は佐村河内氏になる。よって著作権は原始的に佐村河内氏に帰属している。

 3 そもそも作曲したのは佐村河内氏であるから、氏が著作者になり著作権を原始取得する。あるいは、佐村河内氏と新垣氏が共同で作曲したとして共同著作となり、よって佐村河内氏が著作権を取得する。

 これら3つの違いは以下の通り。
 1:著作者は新垣氏だが、佐村河内氏が著作権を得るもの
 2:著作者は佐村河内氏なので、最初から氏が著作権を持つ(但し佐村河内氏は何も実際の作曲作業をしていない)
 3:著作者は佐村河内氏なので、最初から氏が著作権を持つ(佐村河内氏も実際の作曲作業をしている)

 これからの話を理解するうえで大事なのは、著作者と著作権とを切り離して考えることです。
 著作者というのは、その著作物を作った者を指しますが、作った者に必ずしも著作権があるわけではありません。著作権は譲渡可能だからです。逆に、譲渡していなければ著作権は著作者が有しています。

 佐村河内氏が著作権を主張するという話を聞いて、最初に違和感を持たれた方の多くは、パターン3のような主張として捉えられていたのではないでしょうか。実際にはパターン1・2のような場合もありうるのです。以下、3つのパターンについて詳述します。

1.パターン1について
 著作権を譲渡した場合を考慮したものがパターン1です。
 普通に考えれば作曲をしたのは新垣氏ですから、氏が著作権を取得していると考えられます。しかし、この著作権が佐村河内氏に譲渡されていれば氏が著作権を主張可能である、という当たり前の話です。
 ここでは実際にこのような譲渡契約がなされていたかが争点になります。事前の契約書の存在、口約束の存在、曲の提供への対価として払われていた金銭中に権利譲渡料も含まれていたのか、などが判断材料となります。
 本件では、新垣氏に支払われた金銭は非常に少ないという話もありますが、長年の間新垣氏は佐村河内氏の活動に口を挟まず放置していたのですから、暗黙の了解にせよ両者の間で権利譲渡していたと見られる可能性が高いのではないかと思います。

2.パターン2について
 パターン2は、実際の作曲作業をしていなくても最初から佐村河内氏が著作者になるケースです。
 職務著作というのは、わかりやすく言えば、会社の従業員が作った物を会社名義で公表すれば、会社が著作者になる、というものです。
 ゲーム会社のソフトの著作者が、プログラマーやデザイナーではなく、任天堂やスクエニになるというケースです。
 なぜこのような制度があるのかというと、会社等の使用者保護と、第三者保護のためとされています。
 使用者保護というのは、会社が従業員の作ったものを利用するのに、いちいち従業員との間で個別に許諾を得るのは不便であるから、最初から使用者を著作者にしようというものです。
 第三者保護というのは、会社名義で公表された著作物を第三者が利用したいと考えた時、会社が著作者であったほうが許諾取得のためのコンタクトを取りやすい、というものです。
 このような職務著作制度ですが、具体的には著作権法15条で次のように規定されています。

(職務上作成する著作物の著作者)
第十五条  法人その他使用者(以下この条において「法人等」という。)の発意に基づきその法人等の業務に従事する者が職務上作成する著作物(プログラムの著作物を除く。)で、その法人等が自己の著作の名義の下に公表するものの著作者は、その作成の時における契約、勤務規則その他に別段の定めがない限り、その法人等とする。


 要件は5つ。
 (1) 法人等の発意
 (2) その法人等の業務に従事する者
 (3) 職務上
 (4) 公表名義
 (5) 別段の定めがない

 今回の事件では、佐村河内氏がお金を払って作曲依頼して新垣氏が曲を作り、佐村河内氏の名前で公表されていますから、(1)(3)(4)はまず満たされているといえるでしょう。(5)は不明ですのでここでは「別段の定めはない」ものとしておきます。
 問題は(2)です。本要件は、「使用者と業務従事者が、およそ一体視してよいほど密接な関係にあること」を理由として、「(実際には創作作業をしていない)使用者を著作者とする効果」を正当化するものです。
 そして、この「業務に従事する者」については、従業員の場合に限るとする説と、従業員でなくても指揮監督下にいる者を含むという説が分かれています。
 新垣氏が佐村河内カンパニー(なる架空の会社)の社員である、というようなケースならどちらの説でも要件が満たされるので、話は簡単なのですが、今回はそうではありません。よって、新垣氏を業務従事者といってよいかを考える必要があります。
 後者の説の方が該当範囲が広くなるので佐村河内氏にとっては有利な説です。ですから、こちらで考える事にしましょう。
 結論から言いますと、後者の説でも新垣氏が佐村河内氏の指揮監督下にあったかは疑わしいと思います。
 今回のケースでは、「こんな感じでお願い」という設計図を佐村河内氏が出していたようですが、楽譜も読めない者がプロの音楽家に対して指揮監督できるものなのかに疑問があります。
 本要件の該当性判断において、作業の方針を伝える程度の指揮監督があれば良いと考えるなら、本件でも指揮監督を肯定する可能性はあります。しかし、本要件は、先述の様に「使用者と業務従事者が、およそ一体視してよいほど密接であること」を理由として、使用者を著作者とする効果を正当化するものですから、社内の従業員に指示するような場合は、方針程度の指揮でも使用者と従事者の一体性を肯定できても、外部の者を使用する場合には、より細かい指揮監督がなければ密接性は肯定できないと考えます。
 よって、本件では職務著作の成立は難しいと考えます。

3.パターン3について
 最後のパターン3は、佐村河内氏が実際に作曲過程で貢献しており、氏自身が自らの作曲行為に基づいて著作者となる、というものです。
 これは個人的には一番無理筋だと思うのですが、上記リンクの記事中で佐村河内氏は、「新垣さんは自分の物のように言っているが、私の設計図に基づいている」と述べていますので、氏の主張としては、このパターン3なのだろうと推察します。
 パターン3では、佐村河内氏が単独で唯一の著作者になる場合と、新垣氏と共同で著作者になる場合を挙げていますが、前者、佐村河内氏だけが単独の著作者で、新垣氏は著作者ではない、というのは深く考えるまでもなくありえないでしょう。よって、後者について考える事にします。
 さて、共同著作による著作物について、著作権法2条1項12号は次のように規定します。

第二条一項十二号 共同著作物 二人以上の者が共同して創作した著作物であつて、その各人の寄与を分離して個別的に利用することができないものをいう。


 例えば、イラストで線画と彩色が別人の手による場合がこれです。
 本条では「創作した(著作物であって)」とあるように、創作的関与が要求されています。これは、事実行為としてなされている必要があると解されており、単に企画案や助言を与えたに過ぎない場合は認められません。
 本件では、佐村河内氏は設計図を書いていますが、その内容は譜面でもなんでもない作曲テーマの羅列にすぎません(この設計図では音符すら示されていない)。
 作曲においては、具体的な音の並びが核となりますから、そのメロディーラインの形成においてなんら具体的な関与がなされていない以上、本件の設計図はただの企画案であって、これに創作的関与は認められないと考えます。
 よって、パターン3は成立しないと考えます。

 以上より、パターン3は成立しない。パターン2は厳しい。しかし、パターン1が認められる可能性が高そうだ、というのが個人的な結論です。
 パターン1に対しては、新垣氏側としては「権利譲渡契約は結んでいない。佐村河内氏には利用のためのライセンスを与えただけだ」と反論する事になるのでしょう。

ゲームの特許

 最近、地味に戦闘システムが複雑化してきたので、なんとなく、どこかしらの特許に触れとるかもなぁ、と漠然と思ったので、ゲームシステムがらみの特許を調べてみた(以前FFのATBに触れた事とか思い出しつつ)。

まあ、フリーゲームである限り、たとえ特許に触れていようが、「業としての実施」(特許権者以外がライセンスなしにこれをやるとアウト)にあたる事はほとんどないだろうとは思うが(稀にあたる事があっても特許権者の目に触れる事自体ないんだろうけど)。
ただ、特許法における「業としての実施」は、経済活動の一環として実施される場合には、営利性がなくても該当するものなので、「うちは金取ってないから」というだけでは免責されるものでもない点は注意か。とはいえ、業としての実施か否かが争点になった判決はほとんどないとのことだが(参考:中山信弘『特許法』)。


 それでまあ、大体以下のリンク先あたりを見てきた。
 ・自由なゲーム製作を阻害する特許ってある?
 ・特許検索ガイドブック 電子ゲーム(by特許庁)

 特許って、「何でそんな誰でも思いつくようなことに認められてんの?」と思うようなのがチラホラあるんだけど、ゲームでも同じ様相だな。こんなに細々と取得されてるとは思わなかった。
 「ゲームオーバー後にコンティニューすればその場からゲーム続行」なんて、ちょっとした工夫に過ぎないだろうに、影響力凄そうだ。
 ただ、リンク先にあるような特許は、多くが特許権の保護期間(出願日から20年(登録からではない))過ぎてるみたいだから、今使う分には何も気兼ねする必要はない。90年代後半に出願されたものは、まだ残ってるから注意か。

 正直なところ、こんな何百何千も特許が溢れてる中では、大企業ならともかく、個人あるいは少人数で作ってるような所は、特許回避策を完全に講じ切れているところはほとんどないんだろうなぁと思った。無理でしょ、マジで。
 最近、インディーズゲーのレベルも上がって、裾野が広がって行ってる気がするけど、10年ぐらい前に最先端技術として取られていた特許に抵触したりする事例も増えてくるんじゃなかろうか。
 あと、ソーシャルゲームなんてパクりパクられ凄いらしいけど、何かしらの特許侵害してる奴も多いんじゃないかなぁなんて思ったな。とにかくお金が動けば動くほど、問題があった場合の訴訟リスクは高まるわなぁ。

コンビニのコピー機は近い将来消える・・・かも?

 家のプリンターよりはるかに性能が優れているから、結構コンビニのコピー機を利用する。
 特に、でかいサイズ(A3とか)のイラストを綺麗に印刷しようと思うと、家庭用プリンターではキツイ。でかいレーザープリンターじゃないとね。

 そんなコンビニのコピー機、色々綺麗に印刷したりコピーしたり便利であるが、これによる【複製】は現行の著作権法上、ブラックなものが暫定的に白になっている扱いである。

 著作権法30条1項1号は、以下のように規定している。

第三十条  著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
一  公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合


 自動複製機器とはずばりコピー機のことである。コンビニは「公衆(お客さん)の使用に供することを目的として」このコピー機を設置しているので、この複製機器を使って、例えば借りてきた本などを複製(コピー)すると、「適法な私的使用目的の複製」の例外にあたり違法となる。

 よって、現行法のベースラインとしては、コンビニのコピー機を使った複製は違法になる。とすれば、「なんでコンビニは当然のように設置しているの? 大丈夫なの?」という疑問が生じることと思う。

 結論としては大丈夫なように暫定措置がかけられている。
 著作権法の下の方にある附則。附則というのは、法律の追記みたいな部分である。
 この5条の2において、

(自動複製機器についての経過措置)
第五条の二  著作権法第三十条第一項第一号及び第百十九条第二項第二号の規定の適用については、当分の間、これらの規定に規定する自動複製機器には、専ら文書又は図画の複製に供するものを含まないものとする。


 というように規定されている。これが、コンビニのコピー機で複製する行為を暫定的に適法なものとする。

 ポイントは、あくまで経過措置であるということ。
 将来的には、削除される規定である。いつかはわからないが。

 出版業界的には(こういう高クオリティーで手軽に本が複製できる機械がホイホイ利用されたら困るからか)さっさとこの規定は削除して欲しいらしい。(こんな削除要請も出してるくらいだし)

 個人的には、まだまだ一般家庭で、高解像度の画像を、でっかく綺麗に印刷するのは困難なのでコンビニのコピー機はなくなって欲しくない(注意:自分が描いたイラストや写した写真の印刷は、そもそも問題視されるような他人の著作物の複製にあたらないから、現行法上も適法である。が、コンビニのコピー機が撤去されたら、こういう適法な利用もまとめてできなくなるよねっていう)。

無断転載雑記【引用の話】

 一個前の記事の続き。

 転載してきた文章が著作権を有する場合、初めて著作権法上の適法引用(著作権法32条1項)が問題になる。

 その要件は

 1 公表された著作物であること
 2 引用であること
 3 公正慣行に合致すること
 4 引用の目的上正当な範囲内であること

 の4つです。

■1について:公表された著作物であること
 インターネット上で普通に見られる著作物は、公表された著作物に当たる事は疑いない。

■2について:引用であること
 引用に当たるかの判断基準は、一般に、

 (1) 明瞭区別性が認められること
 (2) 主従関係性が認められること

 といわれます。

 明瞭区別というのは、「ここからここまで」が他人の文章の範囲です、とはっきり見てわかるようになっている事。
 借りてきた文章だけ枠で囲むとか、段落を変えるとかそういうのです。

 主従関係というのは、借りてきた文章と、それ以外の自分で書いた文章との関係が、「自分のがメインで、他人の文章がサブの関係」にあるということ。
 借りてきた量や質など総合して判断される所です。
 ここは、結構問題になる所なので、具体的事例ごとに判断しないとあんまり詳しくいえない感じです。
 「文章全体の量の内の半分以上が他人の文章だったらアウト」とか一概には言えません。ある程度判断の助けにはなりますが。(例えば、元の文章全体の7割が他人の文書で3割オリジナルだったとして、「これだと半分以上他人のだから、オリジナルの文章をだらだら薄めて長くしまくって、文章全体の内容は変わらないけど、比率は3:7にしてやったぜ」という場合に、シンプルに「他人の文章は半分以下になってるからセーフ」とはいわないと思われる)

 以上の2点が満たされた場合、初めて「引用」と呼ばれます。
 借りてきた文章を、以上2点を満たさない使い方をした場合は「引用」とはいわないのです。

 また、先に述べておくと、以降の3・4についての段落は、この「引用と認められる状態になったとしても」、なお満たされなければならない要件となります。

■3について:公正慣行に合致すること
 ようは、その業界での慣習に合致してるか、という話。
 ただし、その業界ではいつもそうしている、といっても、それが「法的にみて公正と認められる」必要はある。

■4について:引用の目的上正当な範囲内であること
 これは、借りてきた文章が、そもそもその対象となった著作物の中で、どれだけの部分を占めていたか、という話です。
 300ページのラノベ全部コピペしておきながら、自分のオリジナル文章を1000ページ分付け足してネットにアップした場合であっても、自分の文章がメインになっていると認められれば、「引用にはあたる」のであります。
 しかし、そういう場合でも、自分のオリジナル文章にとって必要とはいえない、つまり正当とはいえない範囲まで引用してきてしまうと、引用とはいっても適法ではない、という事になります。
 普通に考えれば、引用してきた文章が、引用元の文章のほとんど全部などという場合、正当な範囲とは言えないでしょう。


【備考】
 引用するさいに出所(出典)明示する、というのはどこに規定されているか。
 これは著作権法48条1項1号にあります。
 引用についての32条との関係では、出所明示は上記3の公正慣行の場面で問題とされます。
 出所明示を欠けばそれだけで公正慣行に反する違法な引用とする説もありますが、出所明示は公正慣行違反の判断のための一材料に過ぎないとする説もあります。

無断転載雑記【引用とかいう前に】

 ツイッター見てて著作権がらみの話が目に入ると反応してしまう。
 さっき、無断転載についてリンクが流れてたからネタにしてみよう。

 無断転載というときに著作権法32条の適法引用の話がしばしば出てくるけれど、そもそも前提として「著作権法で保護される著作物」でない限り同条は無関係であることがすっ飛ばされすぎていると感じる。

 つまりですね、著作権法は、1条の目的規定が示すように、
「この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与すること」
 が制度趣旨なので、この目的にそぐわないような保護の必要のない物は、著作物だとは判断されないわけです。

 【備考】ようは、良い物はどんどん作って欲しいから手厚く保護しますが、たいした事ない物まで保護してたら過剰であって、そんな物の利用を禁止することによる弊害の方がでかいから保護しないということ。



 よって、絵とか音楽はほとんどの場合著作物に当たるので、勝手に転載すると無断転載なんですが、ネット上の文章なんかだと、「著作物にあたるの?」ってレベルから十分争いになりうる。

 著作物に当たるかは、著作権法2条1項1号のとおり
「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」
 か否かで判断されます。
 2chスレのレスについて考えた場合、類型的には文芸の範囲にあたり、著作権法10条が例示している「言語の著作物」たりうるかが問題となるでしょうが、そこでは創作性の高低にかなりの差があるように思われます。
 例えば、SS系のスレッドなどでは、そのストーリーを表した文章は創作性があり著作物に当たるでしょうが、一言「クソワロタw」とか感想書いたりしている程度のレスに創作性はないと思います。
 また、ひとつひとつのレスには創作性がなくとも、複数のレスが繋がりあう事で創作性が生じる場合もあるでしょう。この場合、著作権者が誰かが大いに問題ですね。複数のレスが別人のものである場合、共同著作物にあたりうるのか? 私見としては、当人らが示し合わせてレスしたような場合は、その彼らを共同著作権者として共同著作物が成立しうるでしょうが、そうでなければ共同性が否定され、共同著作物には当たらず、よって著作物にあたらないとなる可能性が高いように思う。

 【備考】どうも、2chの利用規約に、「書き込んだ時点で、著作権が2ちゃんねるへ帰属する」とあるらしい(参考)ので、仮にこの規約が有効と解した場合、著作権が発生しうる創作性あるレスがなされた場合、著作権者は2chと考えるのが無難か。としても、著作者人格権は譲渡不可なので、依然レスした当人に存在する。
 【備考】というか、軽くググッた限りでは、2chのレス内容の著作物性について争った訴訟がないっぽいので、「あれらのスレッドが著作物なの?」というのは個人的には疑問なのだが、はっきりした答えはよくわからない。上述のとおり、SS系ならば著作物にあたろうとは思うのだけれど。



 以上からすると、2chスレのコピペは、そもそも著作物に当たらないものの転写であって、著作権法の適法引用が問題とならない場合も多いように思う。ただ、利用規約に「転載禁止」とある場合、著作権違反にはならなくとも、民法上の不法行為に当たりうると思う。

 【備考】最後に、今ゲーム作ってる関係上、ゲーム制作がらみで「これ著作物性ないんだ」ってのを紹介しとくと、「フォントは著作物性がない」です(ゴナ書体事件という判例があります)。MS明朝とかとは別に、色々オリジナルフォントが公開されていたりしますが、あれらはよっぽど特異なデザインでない限り大抵著作物性がないです。


前のページ 次のページ